結婚式の二次会で司会をお願いされたとき、「うまく進行できるかな」と不安になってしまう方もいるでしょう。司会進行は、結婚式二次会の成功に欠かせない重要な役割です。
そこで今回は、結婚式二次会で失敗しない司会進行について解説します。台本例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
結婚式二次会の司会進行の流れと台本例

結婚式二次会の司会を成功させるためには、基本的な進行の流れや言い回しを事前に把握しておくことが大切です。準備不足のまま本番を迎えると、アドリブに困ってしまう場面もあるかもしれません。
ここでは、司会進行の基本的な流れと使いやすい台本例をご紹介します。プログラムごとの台本例を参考に、自分なりの言葉でアナウンスできるよう練習してみてください。
開演前のアナウンス
二次会が開演する前にも、司会者からのアナウンスは欠かせません。開演前には、会場の説明やゲストへの協力依頼など、伝えるべき情報がたくさんあります。
ここでは、開演前に司会者が伝えるべき内容を順を追って解説します。
司会の挨拶:お礼と自己紹介を述べる
司会挨拶では、まずはゲストにお礼の気持ちを伝えます。参加してくれたことへの感謝の気持ちを述べて、ゲストとのつながりを感じてもらいましょう。
また、自己紹介も忘れずにおこない、司会者の名前を述べます。ゲストにとって司会者がどんな人物なのかを知ることで、安心感を持ってもらえるでしょう。
【台本例】
「皆様、本日は、〇〇くんと××さんの結婚式二次会にご参加いただき、誠にありがとうございます。私は、司会を務めさせていただきます△△と申します。本日はお二人の門出を祝う素敵な時間を一緒に過ごしましょう!」 |
事前案内:会場に関するインフォメーションを案内する
司会の挨拶が終わったら、ゲストが快適に過ごせるよう、会場に関するインフォメーションを案内しましょう。お手洗いや喫煙スペースなど会場設備の案内だけでなく、料理やドリンクの説明なども合わせておこないましょう。
【台本例】
「次に、会場についてのご案内をさせていただきます。お手洗いは会場左奥にございます。また、喫煙スペースは廊下を出て右手にご用意しております。お飲み物はフリードリンクとなっておりますので、会場後方のカウンターにてご注文をお願いいたします。それでは、開演までしばらくごゆっくりお過ごしください。」 |
協力依頼:演出などの協力があれば説明する
演出にゲストの協力が必要な場合、司会者からもアナウンスしましょう。
基本的には演出に関する依頼は受付で詳細をお伝えしますが、友人との会話に盛り上がって忘れているゲストもいるかもしれません。丁寧に再度説明することで、スムーズに協力を得られます。
【台本例】
「皆様、受付で撮影いただいたインスタント写真ですが、新郎新婦への祝福メッセージをご記入いただき、会場入口に設置されたコルクボードに飾っていただけますと幸いです。ご協力をお願いいたします。」 |
新郎新婦が遅れている場合:新郎新婦の状況を伝える
新郎新婦が到着に遅れている場合は、司会者が状況を丁寧に説明しましょう。ゲストが不安を感じないよう、明るく落ち着いた口調でアナウンスすることがポイントです。
【台本例】
「現在、新郎新婦は到着が予定より少し遅れております。皆様をお待たせしており申し訳ございませんが、すでに結婚式場を出発し、こちらに向かっているとのことです。到着まで、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです。」 |
新郎新婦入場:明るく元気に盛り上げる

開演前のアナウンスの次は、いよいよ二次会のスタートです。最初は、新郎新婦の入場から始まります。二次会において、新郎新婦の入場はとても重要な瞬間です。ゲストの期待と興奮を最大限に高めるために、明るく元気にアナウンスしましょう。
【台本例】
「お待たせいたしました!これより結婚式二次会をスタートいたします。それでは、新郎新婦のご入場です!皆様、大きな拍手でお迎えください!」 |
新郎新婦挨拶:開始を告げ新郎新婦に挨拶をつなぐ
入場し終えたら、司会者はマイクを手に取って会場の注意を引き、開始を告げて新郎新婦に挨拶をつなげます。
【台本例】
「これより、〇〇くんと××さんによるウェディングパーティーを始めさせていただきます。最初に、新郎新婦から皆様へのご挨拶です。それでは、新郎〇〇くん、新婦××さん、よろしくお願いいたします!」 |
乾杯:グラスがそろっているか確認してからスピーチ担当者へつなぐ
乾杯は二次会の幕開けを象徴する重要なシーンです。司会者は全員のグラスが準備できているかを確認しましょう。グラスが不足している場合は、迅速にスタッフへ連絡し対応してもらいます。準備が整ったら、乾杯のスピーチ担当者を紹介します。
【台本例】
「皆様、お待たせいたしました。それでは、乾杯のご挨拶をお願いしたいと思います。新郎新婦の共通のご友人である△△さんに音頭をとっていただきます。皆様、グラスのご準備はよろしいでしょうか?それでは、△△さん、お願いいたします!」 |
ケーキカット・ケーキバイト:拍手や写真撮影を促す

ケーキカット・ケーキバイトは、二次会でも定番のイベントです。この瞬間はゲストにとっても写真撮影のチャンスとなるため、カメラの準備を促しながら場を盛り上げましょう。
【台本例】
「皆様、お待たせいたしました!これよりケーキカットとファーストバイトのセレモニーをおこないます。写真撮影のシャッターチャンスとなりますので、カメラをお持ちの方はぜひ前方にお越しください。それでは、準備はよろしいでしょうか?新郎新婦によるケーキ入刀です!大きな拍手をお願いします!」
「続いて、ファーストバイトに移ります。最初は〇〇くん(新郎)から××さん(新婦)へ。一生食べるものに困らせないという意味が込められたひと口です。それでは皆様、一緒に掛け声をお願いします!『せーの!』『あ~ん!』おめでとうございます!」 「次に、××さん(新婦)から〇〇くん(新郎)へのファーストバイトです。一生美味しい料理を作るよ、という意味が込められています。それでは『せーの!』『あ~ん!』おめでとうございます!」 「甘いひと時を共有した新郎新婦に、もう一度大きな拍手をお送りください!」 |
歓談タイム:料理のインフォメーションを簡潔に案内する
歓談タイムの案内では、簡単に料理や飲み物の案内をしましょう。このタイミングで、新郎新婦との写真撮影を促すのも良いでしょう。
【台本例】
「皆様、ここからしばらくの間は歓談タイムとなります。お料理はビュッフェスタイルでご自由にお楽しみいただけます。また、お飲み物は会場後方のカウンターにてご注文ください。」
「さらに、この時間を利用して新郎新婦との写真撮影をお楽しみいただけます。どうぞお気軽にお声掛けください。それでは、ごゆっくりとお過ごしください。」 |
演出・余興などのアナウンス

演出や余興のアナウンスは、歓談からの切り替えをスムーズにおこなうための重要な役割です。ゲストの注目を集め、楽しい雰囲気を盛り上げるために、明るくはっきりとした声でアナウンスを心がけましょう。
ここでは、ゲスト参加型のゲーム、歌やダンスの余興、そしてビデオ上映のアナウンス例をご紹介します。事前に内容を把握し、声のトーンを調整して雰囲気を演出しましょう。
ゲスト参加型のゲーム:ルールが理解できるよう丁寧に説明する
ゲスト参加型のゲームは、会場全体を巻き込んで盛り上がる絶好のチャンスです。景品が用意されている場合は特に期待感が高まるため、明るい声で進行しましょう。ルール説明は簡潔かつ丁寧におこない、誰でも参加しやすい雰囲気を作ることがポイントです。
【台本例】
「皆様、お待たせいたしました!ここからは、豪華賞品をかけたゲームをおこないます!会場全体で楽しんでいただける内容となっています。それでは、まずルールをご説明いたします。」 |
歌やダンスなどの余興:会場が盛り上がるようアナウンスする
歌やダンスの余興は、会場の雰囲気を一気に盛り上げる場面です。余興をおこなう人をしっかりと紹介し、その背景やエピソードを簡単に伝えることで、ゲストの期待感を高めましょう。
【台本例】
「皆様、楽しんでいただいておりますでしょうか?ここで、お待ちかねの余興タイムです!まずは、新婦××さんの大学時代のご友人によるダンスパフォーマンスです。なんと、今日のためにリモートで3ヵ月も練習を重ねてきたとのことです!」
「それでは、大きな拍手でお迎えください!よろしくお願いいたします!」 |
ビデオ上映:静かな雰囲気でみてもらう空気づくりをする
ビデオ上映は、歓談から一転して静かな時間を作り出す場面です。ゲストが集中して楽しめるよう、静かな雰囲気への切り替えを意識しましょう。
【台本例】
「皆様、盛り上がっているところ恐縮ですが、ここでお二人へのビデオレターを上映いたします。ご友人の皆様からの心温まるサプライズメッセージです。ぜひ前方のスクリーンにご注目ください。」 |
新郎新婦挨拶:少し落ち着いた声のトーンでエンディング感を演出する

新郎新婦の挨拶は、二次会の締めくくりとして重要な場面です。司会者は、落ち着いた声のトーンで場の空気を整えながら、エンディング感を演出しましょう。
【台本例】
「宴もたけなわではございますが、いよいよお開きの時間が近づいてまいりました。ここで、新郎新婦より皆様へご挨拶をいただきます。それでは、〇〇さんと××さん、お願いいたします。」 |
新郎新婦退場:最後の盛り上げを演出する
新郎新婦の退場は、二次会を締めくくる華やかな瞬間です。最後の盛り上げを意識し、明るく元気な声でゲストを巻き込みましょう。
【台本例】
「それでは、新郎新婦が退場されます!皆様、大きな拍手と歓声でお見送りください!お二人の未来にたくさんの祝福をお送りしましょう!」 |
ゲストの退場:三次会があれば参加を促すアナウンスをする
新郎新婦が退場すれば、ゲストにも荷物をまとめて退場を促しましょう。新郎新婦が入口でお見送りの準備をしているため、すみやかに退場できるようアナウンスしましょう。
また、三次会が予定されている場合、ゲストに三次会への参加を促すアナウンスもおこないます。
【台本例】
「本日は、〇〇くんと××さんの結婚式二次会にご参加いただき、誠にありがとうございました。これをもちまして、本日のパーティーはお開きとなります。つたない司会で至らぬ点もあったかと思いますが、皆様のご協力のおかげで楽しい時間となりましたことを感謝申し上げます。」
「新郎新婦は会場出口にて、皆様をお見送りさせていただきます。お忘れ物がないようご確認の上、どうぞお気を付けてお帰りください。」 「なお、三次会が予定されております。参加をご希望の方は、こちらのカウンターにてお手続きいただけます。皆様のご参加をお待ちしております!」 |
結婚式二次会を成功させよう!司会者が心がけること

結婚式二次会を成功させるために、司会者の役割は重要です。ただし、盛り上げを意識しすぎて空回りしてしまうこともあります。二次会をスムーズに進行するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、司会者が心がけることを4つ紹介します。事前に準備を整えておけば、当日も自信を持って進行できるでしょう。
内輪ネタや悪ノリは避ける
内輪ネタで盛り上げることは避けるようにしましょう。二次会には新郎新婦それぞれの友人が参加しています。また、新郎の友人でも幼馴染や高校の友人、大学の友人、会社の同僚などさまざまです。そのため、一部の人しか知らない内輪ネタで盛り上がると、その他の人たちは疎外感を感じてしまいます。
司会者しか知らないネタで会場全体を盛り上げるのはいいですが、一部の人だけで盛り上がらないように注意しましょう。
また、お酒の勢いでの悪ノリも避けましょう。たとえば、新郎新婦のキスコールがあり、おふたりが嫌がっている場合は、「おふたりは恥ずかしがりやなので、ここではなくお家に帰ってからお願いしましょう。」など、司会者がスマートにかわしてあげてください。
言葉遣いに気を付ける
司会者は言葉遣いに気を付けながら、司会進行をすることが大切です。
新郎新婦の名前は普段はあだ名で呼んでいても、司会進行では「〇〇くん、△△さん」というように、下の名前で呼びましょう。
また、「ご歓談ください」「お召し上がりください」など常に敬語や丁寧語を使用し進行していきます。言葉遣いに慣れておらずスムーズに出る自信がない場合は、台本例をもとに口に出す練習をしておきましょう。
時間に注意する
結婚式二次会では、決められた時間内に進行を終えることが求められます。特に、会場が時間制で貸し切りの場合、予定をオーバーすると超過料金が発生するため、タイムテーブルをしっかりと確認しながら進行をおこないましょう。
ただし、時間を意識するあまり急ぎすぎると、ゲストに「急かされている」という印象を与えることがあります。適度なペースを保ちながら、スムーズな進行を心がけましょう。
当日の流れや雰囲気で臨機応変にプログラムを調整する
タイムテーブルに沿った進行は重要ですが、会場の雰囲気を無視して無理に進行すると、場がしらけてしまうことがあります。そのため、当日の様子をよく観察しながら、臨機応変にプログラムを調整する柔軟性も必要です。
例えば、時間がオーバー気味の場合は、歓談を縮小するのか、他のプログラムを短縮するのか、その場で判断して調整しましょう。場の盛り上がりを保ちながら進行することが、司会者の腕の見せ所です。
まとめ

結婚式二次会を成功させるために、司会進行は重要な役割です。台本例と注意事項を参考に、しっかりと準備を整えておきましょう。
また、当日は会場全体を盛り上げる雰囲気づくりを意識することが大切です。この記事を参考に、ぜひ台本を作成して、素敵な二次会をサポートしてください。
もし、二次会の司会に不安があり断るかどうか悩んでいる人は、新郎新婦に2次会くんの利用を検討してもらうのも一案です。「2次会くん」では、会場探しから当日の運営まで、二次会をトータルサポート。プロの司会者が進行を担当するため、安心して任せることができます。
さらに、費用面でも一般的な二次会と大きな違いがないため、利用者の満足度が高いのも特徴です。「2次会くん」を活用し、新郎新婦もゲストも笑顔になれる二次会を目指しましょう。