結婚式の二次会は、気心の知れた友人や、披露宴には招待しきれなかった大切な人を招いて行う、カジュアルなパーティー。
招待されるのはとても楽しいものだけれど、当事者にとっては準備に大忙しとなる面があるのも二次会と言えるでしょう。
幹事を任命されるのは、新郎新婦に頼りにされていることの証でもありますから、誇らしいこと。
今回は、そんな新郎新婦・幹事必見の結婚式二次会マニュアルをお届けします!
これで完璧!4ヶ月前 ~新郎新婦サイド
二次会を行うかどうかは、新郎新婦が決めることです。
みんなでワイワイするのが好きだから、大切な友人に人生の伴侶を紹介したいから――さまざまな理由で、二次会を行います。
ただゲストとして出席するのは楽しい二次会ですが、新郎新婦や幹事にとってはなかなか大変な面があるのも事実です。
それでも「二次会をしよう!」と決めたら、出来るだけ早いタイミングで幹事を依頼するようにしましょう。
出来れば半年くらい前、遅くとも4ヶ月前には依頼をするようにします。
会場手配、演出準備、当日の司会進行と、幹事の仕事はお給料が出る訳でもないのに、その負荷は想像以上のもの。
友人たちは、そんなに大変な仕事を「新郎新婦を祝福したい」という気持ちで引き受けてくれるのです。
友人の厚意に甘え過ぎないことが、二次会成功への鍵。
ここは、新郎新婦側としても、しっかりと誠意を見せる必要があります。
幹事が出来るだけ仕事がしやすいように考慮し、手配するようにしましょう。
友人のことを考えれば、依頼するならなるべく早くする、ということも自然と思い浮かぶと思います。
依頼する際にも、配慮が必要です。
大変な仕事をお願いするのですから、メールやSNSなどで気軽に声を掛けるのではなくて、出来るだけ直接顔を見てお願いするようにします。
おふたりの真剣さが伝わると、幹事も「よし、頑張ろう!」と思ってくれるものなのです。
また、初回の顔合わせは新郎新婦が主催して、新郎側・新婦側幹事を招くのが一般的となっています。
この際におすすめしたいのは、顔合わせまでに「あの人には何をお願いしよう」とざっくりとしたイメージを作っておくこと。
これが出来ていると、当日話がスムーズに進みます。
ただ、リーダー役的なものや司会など、1人の負担が大きいと思われるものは本人の意思や都合もありますから、事前に軽く話をし、了承を得ておくといいでしょう。
幹事のメンバーが決まったら、顔合わせを行います。
この顔合わせで、幹事に正式に二次会の幹事を依頼することになります。
とはいえ、新郎新婦抜きでは決められないことがたくさん出てくるのが二次会。
当たり前のことですが、ここで新郎新婦が「あとは幹事にお任せ!」というイメージを抱いてしまうと、二次会の準備に滞りが出ることも。
あくまで自分たちの二次会であることを忘れずに、幹事から連絡や相談が来たら、すぐに対応するようにしましょう。
そのためにも、コミュニケーションツールとしてSNSなどを活用するケースが増えているようです。
手軽にやりとりが出来るツールは、話し合いをスムーズにしてくれます。
上手に取り入れるようにしましょう。
幹事は新郎側2~3名、新婦側2~3名を立てるのが一般的です。
あまり人数が多くても、まとまりがなくなってしまいますから、最大でも6名程度に納めるようにすることをおすすめします。
二次会幹事を依頼する際には、なんとなく「この人にはこの仕事を頼もう」というイメージを持っておくといいでしょう。
「会社で経理を担当しているから、会計を」「営業でプレゼンが上手だから、司会を」というように、適性に合わせたお仕事を依頼します。
この役割分担を完全に幹事メンバー任せにすると、時として「えっ、あの子がこの仕事を?」と、明らかに適任ではない仕事を割り振られ、イメージしていた二次会準備とは異なった流れとなってしまうことも。
これは、二次会に限ったことではありませんが、人に何かをお願いする時は、自分たちのイメージを分かりやすく相手に伝えることが大切なポイントとなります。
それぞれ、幹事を打診する際に役割分担まで伝え、許諾を得た上で顔合わせをし「〇〇くんには司会を、△△さんには受付を」と発表できた方が、話が早く済みます。
幹事内の役割分担としては、会費を扱う会計、音響や余興の企画が上手な演出担当、抜群のセンスでゲームの景品を選んでくれる余興担当、会場全体のムードを作り、流れを作る司会担当などがあります。
このように、二次会開催にはさまざまなスキルを持った人が必要となります。
それにも関わらず、どうしても依頼できる人数が少ない場合、やはり人手が足りないという問題が出てきます。
最小でも2名は、幹事を手配するようにしましょう。
また、2名しか幹事を立てない場合、二次会当日の受付のみ、お手伝いをお願いするなどの工夫も必要です。
2名ですと、当日会を進行する司会で1名必要となり、受付を1人で行うことになります。
二次会の受付は、現金を管理しなくてはいけないため、プレッシャーも大きく、その上ゲスト全員の受付をするのですから、想像以上にバタバタしてしまうもの。
それを1人に任せるというのは、酷なものです。
「幹事は引き受けられないけれど、当日の受付くらいなら」と言えってくれる友人は、きっといるはず。
心当たりに打診して、お願いするようにしましょう。
これで完璧!4ヶ月前 ~幹事サイド
では、幹事サイドとしては二次会の幹事を引き受けたら、何から始めたらいいでしょうか。
幹事は、この顔合わせで新郎新婦から二次会の主導権をバトンタッチされたことになります。
まずは、この顔合わせの時点で、これから二次会に向けて準備を進めるために確認しておくべきポイントをチェックしておきましょう。
ゲストの人数
新郎側何名、新婦側何名かをヒアリングします。
会費を算出するためにも、ゲストの人数は大切なポイント。
しっかり確認するようにしましょう。
二次会のイメージ
「二次会」と言えっても、さまざまなスタイルがあります。
例えば、フリートークメインの演出は少ないスタイルにするか、それとも演出をしっかり行う披露宴に準ずるイメージか。
どのような二次会にしたいのかを、新郎新婦に確認しておきましょう。
会場の規模や希望する場所の有無
例えば、結婚式場やホテルで披露宴を行う場合、提携カフェやレストランがあることが多く、その場合は安く使用することが可能となります。
リーズナブルな方が、ゲストにとっても二次会に参加しやすいというメリットがありますから、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
プログラム
ウェルカムスピーチをしたい、ゲームは行いたい、ケーキカットは外せないなど、新郎新婦が演出でどうしても「これはしたい!」というものがあるかどうかを聞いておきましょう。
こだわりたい新郎新婦の場合は、幹事だけで準備を進めるのではなく、新郎新婦も交えて話し合いを進めた方が、話が早くまとまります。
会費
結婚式二次会は、新郎新婦にとって大切な晴れ舞台。
せっかくゲストとして招待されたら、出来るだけ参加したいですよね。
ですが、会費があまりにも高いと出席を躊躇ってしまうというゲストがいるというのも事実です。
新郎新婦の年代にもよりますし、イメージする二次会によっても違いが出てきますから、このあたりはしっかりとすり合わせを行うことが大切です。
それなりに年齢を重ねているカップルの場合、ゲストも社会的立場があるメンバーばかりというケースもあり、
そういったケースだと居酒屋やカラオケのパーティールームというよりは、多少会費が高くなってもホテルやきちんとしたレストランで行いたいなどの希望があることも。
しっかり新郎新婦と話し合い、新郎新婦と幹事の間に共通のイメージを作ることが大切です。
初回の顔合わせ以降は、幹事が主導となるケースが多いのですが、こだわりたい新郎新婦の場合は少し話が違います。
「とことんお洒落にしたい」「趣味のバンドの生演奏をしたい」新郎新婦側にそういった希望がある場合は、幹事がせっかく話を進めても、思いがけないダメ出しが入ることも。
そうなってしまうと全てが仕切り直しとなり、二度手間となります。
そうならないためにも、顔合わせの段階で「この新郎新婦はどの程度、自分たちが二次会に絡みたいのか」を見極めて、必要性を感じた場合はしっかりとふたりを巻き込んで準備を進めるようにしましょう。
二次会の準備は、細かなことでも新郎新婦に確認したい事項がたくさんあるもの。
その都度直接顔を合わせて、というのは無理があるので、SNSなどを活用して、出来るだけ時間を短縮しながら準備できるように工夫していきましょう。
これで完璧!3ヶ月前 ~新郎新婦サイド
次に、新郎新婦に求められる仕事は、ゲストのリスト作成です。
これは、いくら幹事主導にしたからと言えって、任せられるものではありません。
新郎新婦が自分たちの新たなるスタートに立ち合って欲しいと思う友人をピックアップし、リストを作成します。
招待されるゲストとしても、せっかく声を掛けていただいたのなら、お祝いに駆けつけたい気持ちはあるという方が殆どでしょう。
でも、それを実現するためには、出来るだけ早めにスケジュールを押さえなくてはいけません。
また、新郎新婦間での人数のバランスも、考える必要があります。
ふたりでどの程度の人数、そしてどの範囲の友人を招待するかをしっかりと話し合うことが大切です。
「バランスなんて気にしない」というカップルの場合は、その方針を早めに打ち出して、それぞれが招待したいと思うゲストを呼ぶようにしましょう。
ゲストが決まったら、次は招待状作成です。
この仕事は幹事が行う場合と、新郎新婦が行う場合、二通りのパターンがあります。
事前に幹事と相談し、担当を決めましょう。
最近は、二次会の招待状はハガキよりメールやアプリを活用したものが主流となっています。
ゲストから返って来る出欠管理や、受付で使用する名簿作成まで一括して行ってくれるアプリも多くあるのです。
しかも無料で利用でき、スタイリッシュなデザインのものも。
それでなくとも忙しい結婚式前ですから、便利なツールはしっかりと取り入れていきましょう。
これで完璧!3ヶ月前 ~幹事サイド
それでは次に、顔合わせが終わった後の幹事の動きを見ていきましょう。
まず、会場選びを行うために、どのような二次会にするかという方向性を決めていきます。
顔合わせの時点で新郎新婦に大枠を確認しておけば、そこから先は幹事の裁量次第。
「こういうコンセプトで行うのはどうでしょうか」と、新郎新婦に数案提案しましょう。
その時に、一緒に候補として考えられる会場をリストアップしておくと、話が早く進みます。
新郎新婦の希望が分かったら、会場の下見をスタート。
ただ、幹事も忙しいので、打ち合わせを行うのと、会場の下見を別日程とすると、それだけでスケジュールが厳しくなります。
打ち合わせを行う時には、候補となっている会場で行うようにすると、手間が省けるのでおすすめです。
その上、その場でお店のスタッフに相談したり、質問もすることが出来るので、話をスムーズに進めることが出来ます。
二次会の会場を決める際には、例えば生演奏をしたいふたりの場合は楽器演奏可かどうか、映像を流したい場合はそのための機器は揃っているかなどの確認が必須。
候補がいくつか上がってはいるものの、即決は出来ないという場合は、仮予約が可能か会場と交渉しましょう。
この時、大切なポイントとなるのは、予約金の有無です。
予約金が必要な場合は、幹事の判断では行わず、必ず新郎新婦と相談の上、仮予約を行います。
会場の仮予約の他にも、二次会の準備では、お金が必要となる場面が出てきます。
その時にどのようなルールのもと行うかを、新郎新婦と幹事との間で取り決めをしておくことは、大切なポイントと言えるでしょう。
お金が絡むとお互い話を切り出しにくかったり、悩ましい面も出てきますが、だからこそしっかりと話し合い、その点はクリアにしておく必要があると言えます。
最初に話し合いをして決めておけば、その後はルールにのっとって運用していけばいいので、まずはしっかりと相談することからスタートしましょう。
これで完璧!2ヶ月前 ~新郎新婦サイド
2ヶ月前には、遅くともゲストに招待状や招待メールを送付します。
個人情報の問題や、ゲスト側がドメイン指定受信をしているケースもありますから、基本的に発送やメール送信は新郎新婦が担当しましょう。
「招待状関連は、全て新郎新婦で行ってね!」と役割分担をするケースもありますし、幹事が全てお膳立てをしてくれて、新郎新婦は発送に関わる手続きのみ行えばいいようになっていることもあります。
これは、幹事がどのように仕事を割り振りするか次第となりますが、新郎新婦に余裕がない場合はあらかじめ「発送手配以外の準備は、幹事にお願いしたい」と断りを入れておくようにしましょう。
これで完璧!2ヶ月前 ~幹事サイド
幹事サイドでも、2ヶ月前の大きな仕事と言ええば招待状発送となります。
先ほど、新郎新婦サイドでもお話しした通り、出来るだけ幹事が文面作成や、細かな設定などは行い、新郎新婦の負担を軽減できるように準備を整えましょう。
招待状に必要な情報は、以下の通りです。
〇日時
〇開始時間
〇会場住所&電話番号
〇会場URL
〇地図
〇会費
〇返信期限
では次に、招待状の準備を行う前に、新郎新婦と確認しておくべきポイントについて、ご紹介します。
招待状を往復ハガキで送付するか、メールにするか、アプリで行うかをあらかじめ相談しておくようにしましょう。
往復ハガキで送付する場合のメリットは、丁寧な印象をゲストに与えることが出来るという点が挙げられます。
メールやアプリの場合は、返信をするゲスト側にとってもハガキを返信するよりもかなり気軽に返事が出来るという点は、大きなメリットと言えるでしょう。
また、アプリを活用すると、ゲストの出欠管理や受付名簿作成が簡単に出来るという利点もあります。
より丁寧な二次会にしたいのか、出来るだけ合理的に準備を進めたいのか、新郎新婦と幹事とのすり合わせが重要となります。
アプリを利用した場合、二次会開催後に写真をアルバムとしてアップできるなどの機能もあります。
これは、大きなメリットと言えるでしょう。
返信期限については、招待状発送後1ヶ月は取っておくようにします。
基本的に、招待状の送付は2ヶ月前を目安に完了を目指して動きましょう。
となると、二次会開催1ヶ月前までに返信をいただくことが出来るようにスケジュールを組むのがマナーです。
招待状の手配と同時に進めなくてはいけないのが、二次会の演出についての手配です。
二次会は、会自体は二時間程度のものとなります。
この時間管理が、二次会成功の鍵と言えっても過言ではありません。
司会と言えってもプロではありませんし、お酒も入って楽しくなる二次会、何かと時間が押してしまいがちになります。
やりたいことがたくさんあったとしても、厳選して演出・余興は二つまでにしておきましょう。
よく行われる演出としては、シャンペンタワーやケーキカット、挙式披露宴時のDVD上映、ビンゴ大会やクイズ大会などが挙げられます。
どれも楽しそうで、つい「あれも」「これも」となってしまう気持ちは分かります。
でも、演出を盛り込み過ぎて、予定時刻よりも押してしまうと、会場使用料に延長料金が発生することを、忘れてはいけません。
これが、二次会の赤字理由としてよく挙げられるもの。
出来るだけ時間内に済ませられるように、しっかりとプログラムを作成しましょう。
演出の際に使用したい機器が会場にあるのか、ない場合は持ち込み料金が掛けるのかなども、大切なチェックポイントとなります。
これで完璧!1ヶ月前 ~新郎新婦サイド
いよいよ二次会1ヶ月前となりました。
新郎新婦が行うべきことは、ゲストの出欠確認です。
招待状を送ったけれど返信がないゲストに確認の連絡をしたり、出席者の人数を確定することが必要となります。
この作業は、招待状送付の際と同様に、個人情報の問題などが絡むため、新郎新婦が行うようにしましょう。
ゲストの出欠がはっきりしたら、いよいよ当日に向けて、幹事とすり合わせをしながらその時々に応じて準備を進めてください!
また、幹事に対してきちんとした心遣いをすることも、重要なポイントです。
お礼に包む場合は、二次会当日以前に渡した方が、幹事メンバーのモチベーションアップにつながります。
二次会終了後、改めてお礼をする場合は、前もって「結婚式が終わったら、ゆっくりお礼をさせてね」と伝えるようにします。
そうすることで、幹事メンバーも「自分たちのことも、大切に考えていてくれているんだ」という気持ちになり、二次会成功へさらに気持ちが高まるもの。
幹事メンバーのことを大切に思っていること、そして親しき中にも礼儀ありという気持ちを持っていることを伝えることは、重要なことなのです。
幹事に対してはつい身内のような意識になってしまい、気配りが薄くなりがちな傾向にあります。
でも、忙しい合間を縫って、新郎新婦のためにボランティアのような気持ちで二次会を企画してくれていることを、忘れてはいけません。
感謝を忘れないこと――これが二次会成功の秘訣と言えるかもしれません。
これで完璧!1ヶ月前 ~幹事サイド
準備も大詰め、いよいよ二次会開催へ向けてしっかりと最終確認をしながら準備をしていく時期を迎えました。
二次会当日には、どのようなものが必要でしょうか。
シミュレーションしながらしっかりと考えて、準備を進めましょう。
【受付】
まず、受付で必要なものは以下の通りです。
〇ゲスト名簿
〇会費をまとめて入れておく袋もしくは箱
〇お釣り
〇受付で使用する筆記用具(3色ボールペン、蛍光ペン2色、鉛筆など)
〇電卓
受付の大切な業務は、会費を集めて、保管することにあります。
受付で出欠確認及び会費をいただいたか否かをチェックするために、名簿を用意しましょう。
会費を安全に保管するために金庫を用意できたらそれがベストですが、お店に相談して、金庫を貸し出してもらう方法もあります。
金庫を用意できない場合は、会費をまとめて安全に保管しておく箱や袋を用意することが必要です。
最近はスマートフォンの電卓機能を使用する方も多いのですが、二次会の受付に私物を持ち込むのは避けた方がベターです。
ペン一本くらいならまだいいのですが、スマートフォンというのはとても個人的なもの。
なるべく避けるようにしましょう。
【二次会に必要な物】
次に、二次会中に必要なものについて見ていきます。
〇進行表
〇台本
〇演出に必要なアイテム(音響や映像を収めたDVD、ゲームに必要な物、景品など)
二次会で必要となってくるのは、当日の流れを簡単にまとめた進行表です。
ポケットサイズにまとめて、幹事全員が持っておけるようにしましょう。
ゲストから流れを聞かれた時にもすぐ回答できますし、自分たちが会をスムーズに進行するためにもプログラムを把握できるものはあると便利です。
その他には司会の台本、そして演出に必要なアイテムが挙げられます。
台本に関しては、当日思いがけないトラブルなどで司会が急に欠席となった場合、他のメンバーがカバーできるように、念のため用意しておくことをおすすめします。
台本もないような状況で、当日いきなり二次会を仕切るのは、困難なもの。
台本さえあれば、何とかなる部分もありますから「台本は頭に入っているから」などと言わずに、多少手間でもきちんと作成しておくことをおすすめします。
【お見送りに必要な物】
最後に、二次会終わりに必要な物をチェックしていきましょう。
〇プチギフト
〇カメラ
二次会の最後に、新郎新婦はお店の出口でゲストを見送ります。
その際に、記念撮影をしたい場合はカメラ、そして新郎新婦からゲストへ感謝の気持ちを込めたプチギフトを手渡す場合は、そのギフトの用意が必要です。
ただし、会場使用料に延長料金を取られる危険性がある場合は、カメラは用意していても敢えて出さないことをおすすめします。
お見送りの際には、新郎新婦側のカメラだけでなく、ゲストのカメラも登場し「一緒に写真撮ろうよ!」となることが多くあります。
そうこうしているうちに、大幅に予定していた時間よりもオーバーしてしまった…という話も、よく耳にします。
ゲストとの時間を大切にしたいのも分かりますが、赤字が出てしまうのも痛いもの。
何を大事にしたいかをあらかじめ新郎新婦のふたりの間で決めておくと、当日その場になって悩む必要もなくなるため、スマートなお見送りが出来るでしょう。
準備段階でのトラブル第1位は「金銭関係」
二次会の準備を進めていく中で、最も多いトラブルはやはり「お金のこと」。
お金の話は、新郎新婦側も、幹事側も言いにくいため、はっきりと確認できないままずるずると準備が進んでしまう…というケースが多いようです。
「あとで清算ね!」と、予算をはっきりと決定しないまま準備を進めてしまうと、新郎新婦がイメージしていた予算より多く費用が発生していたと、言えうことがよくあるようです。
結婚式、披露宴と何かと出費が嵩む時期ですから、費用は出来るだけ抑えたいという新郎新婦が多いもの。
そして、会費制となるとゲストにたくさん来ていただくために、その会費も出来るだけ安く設定できたら、と考えているケースが多いのです。
二次会の会費は「会場費+諸経費」で決まるのが一般的となります。
諸経費は1000円~1500円のことが多く、この中に景品代や演出で使用するもの、幹事と新郎新婦の二次会会費などが含まれます。
この上乗せ部分を大きくすれば、赤字が防げると簡単に考えてはいけません。
お祝いに駆けつけて来てくれるゲストの気持ちを考えて、適切な価格に設定することが重要ですし、極端なことを言ええばその額の設定で新郎新婦のお人柄が見えてくる部分もあります。
「この程度の二次会で、この会費?」「お色直しのドレス、素敵だったけどこれって会費制だよね」「こんなにゴージャスなお料理じゃなくていいから、会費を抑えて欲しかった」というような感想が残ってしまうと、新郎新婦のせっかくの晴れの日を残念なものにしてしまいます。
そんな事態に陥らないためにも、新郎新婦、幹事との間でしっかりとクリアにすべきポイントなのです。
また、プチギフトもよく問題になります。
プチギフトは、新郎新婦が自主的にゲストに対して感謝の気持ちを伝えるべく用意するもの、という考え方からすると、プチギフト代はこの諸経費には含まれません。
でも、どうしても予算的に厳しくて…とプチギフト代もこちらに含めるケースもあるでしょう。
そのあたりは幹事とよく相談の上、予算を立てるようにしてください。
お金のことは言いにくいからこそ、クリアにすべき問題なのです。
当日キャンセルも大きな負担に
結婚式の二次会は、挙式披露宴と比べると、当日キャンセルが起こりやすいものと言えます。
「まだ仕事の予定がはっきりしないのだけれど、都合がついたら出席させてください」「子どもを預ける先が見つかったら、ぜひ出席したいです」というように、駆けつけたい思いはあるけれど、予定がはっきりしないゲストも多くいらっしゃいます。
そういったゲストに加えて、当日急病や急な仕事でキャンセルとなることもあるため、二次会の予算組は10パーセント程度のキャンセルを見越して行うのが一般的です。
多くの場合、それだけ余裕を持たせておけば問題にならないのですが、稀に当日キャンセルが重なり、赤字となってしまうこともあります。
当日キャンセルの場合、ゲストに会費を請求するかどうかは新郎新婦次第です。
ただ、出席していないゲストに対して、会費を請求するのは心苦しいという新郎新婦が殆どですから、請求されることはほぼありません。
でも、ゲスト側が申し訳なく感じて、会費を納めてくれるケースもあります。
それを受け取るかどうかもまた、新郎新婦次第。
お祝い事ですから、気持ちよく済ませたいとの思いから受け取らないケースも多いようですが、キャンセルがあまりにも重なり、本当に困っている場合はありがたく頂戴することもあります。
ゲスト側からの申し出ですので、受け取っても問題はもちろんありません。
あまり悩み過ぎず、その時の自分たちの状況に応じて、判断していいでしょう。
これで完璧!当日編 その1 ~新郎新婦サイド
それではいよいよ、当日編をスタートします。
新郎新婦が結婚式・披露宴・二次会当日に注意すべき点について、まとめてご紹介しましょう。
まず、一番注意が必要なのは、時間配分です。
挙式や披露宴で、来てくれたゲストとの久しぶりの再会が嬉しくて、つい話し込んだり、写真撮影に時間が掛けることも。
一人ひとりとはそれほど時間を取っていなくても、それがゲスト複数名分となるとすると、実はかなりの時間が掛けってしまうのです。
特に、披露宴後のお見送りでは、名残り惜しいのは分かりますが、出来るだけコンパクトに行うようにしましょう。
披露宴会場でも、延長料金が発生することもありますので、注意が必要です。
披露宴が終わったら、出来るだけ急いで片付けや着替え、会計等を済ませ、二次会会場へ移動するようにしましょう。
衣装をそのまま二次会にもレンタルできる場合も、二次会会場まで距離がある場合は一度脱いで移動するようにします。
大切なドレスやタキシードを汚してしまっては大変ですし、クリーニング代などが嵩んでしまいますから、注意が必要です。
これで完璧!当日編 その1 ~幹事サイド
では、幹事は当日どのようなことに注意が必要となるのでしょうか。
見ていきましょう。
入店から二次会スタートまでの時間が勝負!
いよいよ二次会当日です。
二次会幹事は、ゲストの受付開始時間よりも早めにお店に入り、準備を行います。
では、具体的にどのような準備があるのでしょうか。
【受付のセッティング】
お店の入り口や、入ってすぐ目につくところに受付をセッティングします。
ここには、先ほど受付備品として書き出したものの他、ウェルカムボードや装花なども飾ります。
また、受付で新郎新婦へのメッセージを記入するなどの作業や、写真撮影がある場合は、そのスペースも確保するようにしましょう。
受付の準備をする際に、名簿の確認も行います。
当日、飛び込みで参加してくれることになったゲストや、欠席で返事をしていたけれど参加できることになったゲストがいた場合、そちらもきちんと名簿に追加しておくことが大切です。
いざ来てみたら自分の名前がない、となっては、やはり寂しいものですよね。
そういった心遣いも、大切なポイントとなります。
また、こうした嬉しいイレギュラーも、お店側が対応できなければ仕方がありません。
出席が確定した時点で、お店に「〇人くらいゲストが増えそうなのですが、対応をお願いすることは可能ですか?」とあらかじめ確認を取るようにしましょう。
【動線の確認】
実際にゲストがやってきた際の導線をあらかじめ確認し、注意が必要なポイントがあるようならチェックをしておきます。
また、クロークがある会場の場合は、クロークの使い方も幹事全員が把握しておくようにします。
【店内の配置をチェック】
お手洗いやドリンクが置かれている場所など、基本的なお店の作りを把握しておくことが大切です。
ゲストに質問された時に、スムーズに回答できるように、準備しておきましょう。
【受付スタート】
受付をスタートすると、続々とゲストが会場に入ってきます。
ゲストが行列を成すようなことがないように、スムーズに受付を行うのが幹事の仕事です。
あらかじめ決めておいた新郎側・新婦側の受付担当が、責任を持って受付を行いましょう。
司会進行役のメンバーは、マイクを手に注意事項をアナウンスしておくことをおすすめします。
アナウンスすべき注意事項はあらかじめ確認しておいたお手洗いの場所や、飲み物の場所、席が決まっている場合はその確認の仕方、クロークの使い方などです。
これで完璧!当日編 その2 ~新郎新婦サイド
二次会の会場に移動したら、出来るだけ早く会場に入れるように支度を整えます。
二次会でありがちなのが「新郎新婦の遅刻」です。
これは、先ほども述べた通り、新郎新婦は披露宴終了後、やらなくてはいけないことがたくさんあり、そのため起きてしまうアクシデントとなります。
やむを得ず遅刻となってしまうのは分かるのですが、二次会から参加するゲストにとっては、やはり早く新郎新婦に会いたいもの。
その気持ちを考えて、出来るだけ早く二次会会場に到着できるように準備をしましょう。
これで完璧!当日編 その2 ~幹事サイド
新郎新婦が到着したら、いよいよ二次会スタートとなります。
ここから先は、事前にしっかりと準備さえしておけば、楽しみながら二次会を進行すればOK。
司会は緊張するかもしれませんが、それも始まってしまえばあっという間です。
司会のコツとしては、場が間延びするような瞬間が出来た時は、「みなさん、お食事やお酒を楽しんでいただけていますか?」という一言を挟むこと、そしてゲストに一言インタビューを行うなどの対策があります。
特にインタビューは「次は自分が声を掛けられるかも」とゲストもドキドキしながら、二次会を楽しむことが出来ます。
ただし、くれぐれもデリカシーのないいじりをしてはいけません。
そして、最後の大きな仕事が、お店への会計です。
この時、発生したキャンセルや、当日飛び込みで参加してくれたゲストのカウントをしっかりと行いましょう。
会費を集計し、お店に支払いを済ませることで、幹事の大きな仕事が完了となります。
これで完璧!結婚式二次会完結編 ~新郎新婦サイド
結婚式二次会が無事に終了したら、次は幹事へのお礼をします。
仕事に、家事に、育児にと忙しい友人たちが、時間を見つけて準備を進めてくれた二次会。
その温かな気持ちに感謝を伝えるために、出来るだけ速やかにお礼をするようにしましょう。
お礼は心ばかり包むのもいいでしょうし、新居に招待し、それぞれにプレゼントを贈るのもいいでしょう。
新婚旅行でプレゼントを購入し、渡すのも喜ばれます。
ただ、本当に忙しい中準備を進めてくれた幹事メンバーですので、くれぐれもウケ狙いに走ったり、あまりにも気持ち過ぎるものを贈るのはかえって失礼にあたるので、注意が必要です。
二次会の成功を感謝し、尽力してくれたことに心からのお礼を伝えることが、なによりも大切と言えるでしょう。
これで完璧!結婚式二次会完結編 ~幹事サイド
最後のお仕事であるお店への支払いを済ませたら、後日会計報告をまとめます。
細かく、面倒な作業であることは否めませんが、大事なお仕事。
しっかりと務めましょう。
最近は、会計アプリなどもありますから、そういったものを活用し、分かりやすく、そして手間も最小限に抑える方法もおすすめです。
それを新郎新婦に提出して、幹事の仕事は完了となります。
ゲストみんなが楽しめる二次会を、と奔走し、当日は会をスムーズに進めるべく尽力し、会計報告までまとめる――幹事の仕事は、本当に大変なもの。
それでも、大切な友人の「ありがとう!」が嬉しくて、幹事をつい引き受けてしまうという方もいらっしゃいます。
幹事を上手にこなすコツは、新郎新婦としっかりとコミュニケーションを図ること。
どんなに幹事が「これはいい!」と思うようなアイデアでも、肝心の新郎新婦の賛同を得られなければ仕方がありません。
幹事の心得としては、独りよがりにならないこと、内輪ウケに走らないこと、新郎新婦が喜ぶ二次会を目指すこと。
新郎新婦の希望をしっかりと取り入れながら、現実的な線を見つけて、準備を進めましょう。
二次会を機に、より深い絆でつながる友人関係も
いかがでしたか?
当日までのイメージがなんとなくでも掴んでいただけたでしょうか。
そして、二次会開催までにはしっかりとした準備が必要なことも、ご理解いただけたでしょうか。
時折「やっぱり二次会をやろう!」と思い立って準備をスタートする新郎新婦もいらっしゃいます。
でも、それはなかなか厳しいのが現実です。
丸投げしてしまうと幹事としても不満が残りますし、新郎新婦側も後になって「こんなはずでは」となることも。
思いつきで行えるほど、二次会は簡単なものではないということを、理解しておいてください。
とはいえ、きちんとした手順さえ踏めば、二次会はきちんと行うことが出来ますから、その点は心配いりません。
とにかく、結婚式を控えている新郎新婦は信じられないくらい忙しいもの。
そんな新郎新婦が「この人になら!」と選び、依頼した幹事メンバーの力があれば二次会は必ず成功します。
新郎新婦と幹事、しっかりと連携を取り、協力し合って準備を進めましょう。
それが、二次会成功のコツなのです。
人生の一大イベントである結婚式二次会をともに作り上げた達成感が、つながりを深めてくれるのでしょう。
結婚式二次会準備から当日までの流れをご紹介しました。
大切な友人の結婚式二次会を任されたとなったら、張り切らない人は少ないのではないでしょうか。
そして、友人のために精一杯力を尽くして、素晴らしい二次会を開催しようと思うでしょう。
ただ、二次会は幹事だけでは出来ません。
もちろん、新郎新婦だけでも出来ません。
大切なのは、幹事と新郎新婦のコミュニケーションです。
お互いの考えや意見を共有し合いながら、準備を進めれば、きっと素敵な二次会が開催できるはずです。